こんにちは!
このページでは物理基礎の分野である「力のつり合い」について説明しますね!(^^)!
特にこのページをしっかりと読んでほしい層は
- 力のつり合いの意味が分からない
- 力のつり合いの図の描き方がわからない
- 力のつり合いの立式の仕方がわからない
- 作用反作用が実はわかっていない
となります!
力のつり合いの分野は簡単なように思えて、今後の物理の力学分野である
- 運動方程式
- 剛体のつり合い
- 仕事と力学的エネルギー
- 運動量と力積
- 慣性力
- 円運動
- 単振動
- 万有引力
のすべての分野にかかわってくるのでしっかりと理解しましょう!
力のつり合いを理解するうえで重要なのは
- 力の種類
- 力の描き方
- 作用・反作用の法則
- 力がつり合っているときの物体の状態
- 力のつり合いの立式方法
の5点を理解して、どんどん問題演習をすることです!
Contents
力のつり合いの式の立て方や作用反作用の法則を問題を通して徹底解説!
では力のつり合いの立て方や作用反作用の法則を理解するためにまずは力の基礎から説明していきますね!(^^)!
力の種類
まずは力の種類です。力には大きく分けて3種類の力があるので、それを説明していきますね!
①場の力
1つ目は「場の力」です。
場の力はその空間にはたらいている力を示しますが、この表現ではなかなか難しいと思うので、単に接触していなくてもはたらく力と思ってください。
高校物理で出てくる場の力は、
重力(万有引力)、静電気力(電場)、磁気力、ローレンツ力
の4つになります。
物理基礎だけ学ぶ人は重力のみを理解していればいいです(*^^*)
②接触力
2つ目は接触力です。
読んで字のごとく接触することではたらく力です。
高校物理で出てくる接触力は次の5つになります!
張力、弾性力、垂直抗力、摩擦力、浮力
5つともしっかりと理解しておきましょう!
③慣性力
3つ目は慣性力になります!
慣性力は「加速度運動をしている観測者から見たときに生じる見かけの力」になります!
この文章を読んだだけでは難しいと思うので、慣性力に関してはまた後日説明しますね(*^^*)
力を描く手順
次は力の描き方を説明しますね!
この力の描き方がかなり重要になり、力のつり合い以降で力を描く問題全てで必要になる力なので、必ず力を描く手順のポイントを下に載せておきますので、この手順を踏めるようにしておきましょう!
Step1:注目物体を見つける。
Step2:注目物体の質量を確認し, 重力を書き込む。
Step3:注目物体が接触している部分を見つけ、接触力を書き込む。
Step4:注目物体が複数ある場合は、注目物体間の力には必ず作用反作用の法則を意識する。
作用・反作用の法則
では続いて作用・反作用の法則について考えてみましょう!
作用・反作用の法則は中学生の理科でも学びますが、
物体Aが物体Bから大きさ$F$の力を受けると、物体Bも物体Aから大きさ$F$の力を逆向きに受ける
というものでした。
この作用・反作用の法則がこの文章を読めばわかるのですが、力の図を作図するときにこの法則を適応させるのがなかなか難しいんですね。。。
ただ、その対処法を今から教えますので、しっかりと身に着けていきましょう!
「物体Aが物体Bから受ける力」
の反作用の力は
「物体Bが物体Aから受ける力」
であるため、この色を付けた部分を見ればわかるように物体Aと物体Bを逆転した力が反作用の力になります!
ではここで一つの例を見てみましょう!
下図のように質量$m$の物体が床に置かれており、物体は床から大きさ$N$の垂直抗力を受けているとします。
このとき$N$の反作用の力は何になるでしょうか?
答えは$N$です(笑)
どういうこと?って思うかもしれませんが、このとき生じている力を全部作図してみるとわかります!
作図してみると
のようになります。
この図を見ると$N$が2つありますよね?矢印が下に向いている$N$が答えになるんです!
<div class=”concept-box1″><p>
上向きの矢印の$N$⇒「物体」が「床」から受ける垂直抗力
下向きの矢印の$N$⇒「床」が「物体」から受ける垂直抗力
</p></div>
このポイントを意識してみると理解できますよね(*^^*)
力がつり合っているときの物体の状態
ここでは力がつり合っているときの物体の状態を説明していきますね!(^^)!
力がつり合っているとき、物体は次の2つのどちらかの状態になっています。
- 静止している
- 等速度運動をしている
つまり一言で言うと、加速度が0ということです!
これをしっかりと抑えといてくださいね!(^^)!
力のつり合いの立式方法
力のつり合いの立式方法ですが、これはすごく簡単です!
私は授業をする際、「綱引きの原理」と説明しますが、左向きの力(左に引く力)と右向きの力(右に引く力)が同じということです。
これは鉛直方向も同じなので、この後の実践で「綱引きの原理」を確認してみましょう!
実践してみよう!
では実際に実践してみましょう!
(例題1)
【解答】
では解説をしていきますね(*^^*)
まず、質量が$m$の物体なので、鉛直下向きに大きさ$mg$の重力を受けることがわかります。
次に、物体の周りをなぞってみると、物体が糸と接触しているので、この物体は糸から張力を受けていることがわかります。
このことから、この物体は「重力」と「張力」の2つの力を受けていますね!
以上から力の図は下図のようになります。
よって、綱引きの原理を考えてみると、鉛直上向きの張力と鉛直下向きの重力が同じ大きさであるのでこの物体は静止しているので、力のつり合いの立式は、$$T=mg$$となります(*^^*)
では次に例題2を解いてみましょう!
(例題2)
(解答)
では解答に入りますね!
これが解答図になります!
作用・反作用の法則を意識できましたか?
重要なのが、物体Aが物体Bから受ける垂直抗力と物体Bと物体Aから受ける垂直抗力です。
これをしっかりと書けるかどうかになります。
ただ、私はこのような問題の力の図を教えるとき次のような図で教えます!(^^)!
このように物体Aと物体Bを離して描くと図が見やすくないですか?
このように描く図も少し工夫するだけで立式がしやすくなるので是非参考にしてみてください!
では力のつり合いの式ですが、
物体A:$N1=mg$
物体B:$N2=Mg+N1$
です。
立式できましたか?
しっかりと綱引きの原理を理解してみてくださいね!
まとめ
みなさんどうでしたか?
この「力のつり合いの立式方法や図の描き方は?高校物理の力のつり合いを徹底解説!」で力のつり合いが少しでも理解できてもらえればうれしいです!
力のつり合いは物理基礎の分野で甘く見られがちですが、この後の力学分野を考慮するとかなり重要な分野になるので、しっかりと復習しておいてくださいね!(^^)!
みなさんの物理の苦手意識が少しでも和らぐことを願っています!